今週のお題、「名作」。
いろんなジャンルで名作と呼びたいものがあるが、
何個か考えて、たちまちこれを推してみようと思う。
映画『グリーンブック』。
実は『紅の豚』とめちゃくちゃ迷ったけど、
『グリーンブック』を激推ししてみる。
だって地上波でやらなくない?
(紅の豚はまた別の機会に書きます。ニーズは私にある)
ガラが悪くてガサツな用心棒の白人のオジサンと、
上品で高潔、天才ピアニストな黒人のお兄さん。
この二人が車で旅に出て、すったもんだして、
お互いに熱い友情で結ばれて帰宅する話。
ありきたりのようにしか説明できなくて映画に申し訳ない。
私にそこまでの影響力はないと承知しておりますが、
ネタバレになるとまた地上波放送から遠のく気がするので、
かいつまみまくって言うと、
これを見たら踊りながらケン◯ッキーに駆け込みたくなります。
私、この作品の初見は映画館でした。
平日の昼間、忘れもしない人間ドック後(お叱りはごもっともです)、
お一人様で鑑賞したんだが、
周りはなぜかおばあちゃまばっかりで、なんというか、
デイサービスに私が紛れ込んだのかなっていう。
40代半ばの私が多分あの空間の最年少だったと思う。
そしたら映画の最中、方々から聞こえるんですよね。
「まあ〜ひどい!」
「なんでそんなことするんかねえ〜」
「ああ〜よかったねえ〜」
「元気出たねえ〜」
応援上映か!!!
でも私もおばあちゃんたちと同じ気持ちで見てたんで、
心の中でペンラ振りまくってましたね…
それこそ泣きながら振ってて(エアで)、気がついたらなんだかスッキリしてました。
もやもや、うつうつ、イライラ、むしゃくしゃ、
そういうのが溜まっていた時期でもありました。
生きてたらいろいろあるじゃないですか。
自分のことだけど、自分じゃもうどうしようもないこととか、
逆に「もうちょっとなんかあるやろ自分!!」って、
とにかく自責の念にまみれてやけ酒に走る夜とか、
仕事、家事、育児、スキルアップ、体調不安、ダイエットからのインスタでレシピ探し、三日坊主の筋トレ。
家族。夫婦。親子。孤独。
そりゃもういろいろ、あるんですよ。
抱えてるものは大小の基準が人それぞれなので比較はできない。
でも、自分が知らなかった世界の存在に、いい年して初めて触れ合って、
「今さらだけど教えてくれてありがとう」って感謝する瞬間がある。
とにかく人生は続くので、
前向いて、たまに自分にペンラ振ってあげて、
ときどき誰かの手を借りることも覚えて、
フライドチキンでも食べながらドライブしていくしかないんじゃない?
そんな気持ちになれた『グリーンブック』、
五月病になる前に、ぜひご覧ください。
応援上映全力推奨作品です。